KURASOO主催 愛玩動物看護師等向け 動物リハビリテーションセミナー開催のお知らせ(対面)

新しい挑戦!セミナーシリーズを始めました

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こんにちは。KURASOOの信岡です。
このたびKURASOOでは、愛玩動物看護師さんや、動物への理学療法に関心のある理学療法士(初学者)の方々に向けて、動物リハビリテーションの評価に焦点を当てたセミナーシリーズを立ち上げました。

■ 理学療法の発表を見て感じたこと

先日、日本動物リハビリテーション学会に参加してきました。
理学療法に関わる発表を拝見しながら、改めて感じたのは「評価をどのように展開していくのか」という点です。
評価の表現が統一されていないのです

理学療法士は、学校教育で評価の理論と背景に必要な知識を徹底的に学び、臨床実習で繰り返しトレーニングを積み重ねます。
その基礎があるからこそ、動物を対象としたときにも「どのように考えるか」「どう分析するか」を筋道立てて整理できるのだと思います。
もちろん、理学療法士自身が動物の解剖学や行動学などを深く学ぶことは大前提です。

■ 愛玩動物看護師さんに「理学療法の考え方」を伝えたい

一方で、獣医師や愛玩動物看護師さんの教育課程では、理学療法の評価を学ぶ機会がほとんどありません。
理学療法に関わる用語や定義を学ぶ場も限られているため、「理学療法をやってみたいけれど、どう評価すればよいか分からない」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。

そこで私は、「理学療法ではこう考える」「こう展開する」という考え方を、愛玩動物看護師さんにも知っていただきたいと思い、評価に的を絞ったセミナーシリーズを企画しました。

■ 全8回シリーズとしてスタート!

このシリーズは全8回構成。
第1回を2025年8月10日に開催し、先日第3回まで終了しました。

実際に開催してみて強く感じたのは、2時間では全く時間が足りない!ということ。
特に第2回「姿勢と動作の観察」は、2回に分けてじっくり行えばよかったと反省しています。

とはいえ、すでに走り出したシリーズ。
まだ参加者は多くありませんが、アーカイブ配信を通じて少しずつ広がりを感じています。
一人でも多くの方にご視聴・ご参加いただき、日々のリハビリテーション業務のヒントとして、明日からのリハビリの質の向上につなげていただけたらと願っています。

■ 看護のアセスメントと理学療法の評価をつなぐ

愛玩動物看護師さんが実践するリハビリテーションは、理学療法の補助にとどまりません。動物の療養~生活全般を支援する看護の視点からアセスメントを行い、ケアを組み立てていく——愛玩動物看護師さんにはその力があるからこそ、理学療法の評価を取り入れることで、より質の高いリハビリテーションを展開できると考えています。

■ 「認定よりも力」を大切に

近年、短時間で認定資格を取得できるセミナーも増えていますが、KURASOOのセミナーでは認定の授与は行っていません。

それは例えば理学療法士がこれらの認定を取ればすぐにでも動物医療の現場で働けるという誤解を招かないことも一つです。

そして、資格取得を目的とするのではなく、日々の現場で実践できる力を育てる学びの場でありたいと考えているからです。時間をかけて確かな知識と技術を積み上げる。
それが本当の力になると信じています。

■ 次回はシリーズ初の対面セミナー!

次回、第4回は11月16日(土)開催予定。
今回のシリーズで初めての対面セミナーです!

これまで学んできた「観察」や「問題点の想起」を、実際に練習しながら体験できる貴重な回になります。

途中からの参加も大歓迎です。
アーカイブ配信でこれまでの内容を視聴し、ぜひ当日ご参加ください。

■ おわりに

おかげさまでまだ小さな歩みではありますが、
一歩ずつ着実に、学びの輪が広がってきていることを感じています。

「資格よりも力」——
この思いを胸に、KURASOOはこれからも学びの場を丁寧に育てていきます。

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この記事を書いた人

私は人医療・福祉・介護の領域で20年間理学療法士として仕事をしていました。愛犬の死をきっかけに動物たちが動物らしく一生をまっとうするということはどういうことか?と疑問を持ったことをきっかけに獣医療に興味を持ち、学びを始め、獣医療に参加するようになりました。獣医療に従事して12年経ち、さらに学びつつこれまでの経験を多くの動物たちに役立てたいと思っています